「利益は出ているはずなのに、なぜか手元にお金がない」――これは見方が間違っているのではなく、利益とお金がそもそも別の動き方をしているために起きます。売掛金(まだ入金されていない売上)の回収タイミングや、在庫への投資、借入金の返済などが、利益には表れない形でお金を減らします。
利益は売上や費用が発生した時点を基準に計算されますが、実際のお金は入金・支払いの時点で動きます。この2つのタイミングがずれることで、「黒字なのにお金がない」という状態が生まれます。私たちが訪問先で最初に確認するのも、まさにこの利益とお金のズレです。
今期の利益が200万円(黒字)の会社を考えます。同じ期間に、まだ入金されていない売上(売掛金)が300万円増加、借入金の元本の返済(利益の計算には出てこない支出)が150万円、在庫が100万円増加していたとすると、利益は200万円でも、実際の手元のお金は同時期に減っている可能性があります。
特に成長期(売上・在庫が増えている)の会社ほど、利益と手元のお金の差が大きくなりやすい傾向があります。
「税理士には黒字と言われているのに不安が消えません」という相談は珍しくありません。実際にはお金の動きを別の表で見るだけで、不安の正体がはっきりすることがほとんどです。
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