税理士業界の慢性的な人手不足問題とその対策について解説します
2025年問題で我々現役世代が受ける影響について様々なメディアで取り上げられています。
高齢者割合の高さが問題になり医療費や介護費の増大により税の負担、社会保険料の負担が増えると見込まれています。しかし、企業側からすればもっと大きな問題があります。『労働人口の減少』です。特に中小企業、零細企業にとっては深刻な問題です。
2023年10月より施行されるインボイス制度で業務負担が予測される中求人募集を出すも、ある程度成長が見込めそうな人材が面接に来ないという事はありませんか?
税理士事務所が慢性的な人手不足に陥る理由
そもそも人気がない
国税庁が発表している税理士試験申込者数が年々減少しています。全体的な労働人口の減少も影響しているかとは思いますが、ネットでの評判を見る限りでは古い記事も多く残っていますので
- サービス残業が当たり前
- 繁忙期は休みがない
- 試験に合格するまで給料が安い
こんな感じのブラックなイメージが定着してしまっている現状です。今更ネットの悪評を覆すことは不可能に近いです。
税理士事務所の増加
税理士事務所へ就職を希望する人材が減少しているにも関わらず雇い入れたい事務所が増えています。
税理士事務所自体の件数は増加しているのです。
何故そのようなことになっているのかというと、税理士法の改正により税理士法人の設立が可能になり、事務所の大型化が進んだからです。また、消費税法の改正で軽減税率が導入されたため会計入力時の手間が増え、有効求人倍率は高いまま推移しています。
税理士事務所の人手不足問題の対策
未経験者の採用
税理士業界の人手不足を解消するため有効な対策として、未経験者を雇用し育成することが挙げられます。ただし、教育体制が整っていないところに未経験者を雇用すると管理スタッフの業務負担が増えてしまい結果として上手く育てられないことが多いです。 ですがしっかりとした体制さえ整っていれば、将来性を評価して採用することも含め人材確保につながります。
シニア人材の採用
現在では定年後も働き続けることも珍しくはありません。
シニア人材を受け入れることにより人手不足を解消しようとしている税理士事務所も増えてきています。フレックスタイム制を導入し、週2日程度から雇う方法もありです。シニア人材の良いところは経験値と知識が豊富なことです。事務所の教育体制が整っていないのであれば未経験者の教育者としての雇用もありだと思います。
シニア人材のデメリットは後何年働いてもらえるか分からないところでしょうか。
子育てが一段落した人材の採用
子育てが一段落した主婦をパートとして雇用している税理士事務所も増えてきています。ブランクがあったとしても未経験者に一から教育することを思えば説明する時間も少なく済みます。何より1年間の業務サイクルを知っているか・知らないかという差はとても大きです。
##DXを推進する
ひとまずすぐに取れる対策として、今の人数で業務をこなせるように様々なツールを利用し、仕事の効率化を高めることから始めてみるのはどうでしょうか。無理をして未経験者やシニア世代を雇わなくても人手不足問題を軽減することができます。
有名なツールとしては、
- 領収証をスキャンしてデータを送ると会計データを作成してもらえるサービス
- 記帳代行自体をアウトソーシングする
- 各会計ソフトも進化しているので自計化を進める
- 当社開発のWebアプリ『おもち』を導入する
多種多様それぞれのサービスにはメリット、デメリットがあります。一度色々なものを試してみて貴社に合う物を選択できればよいですね。
勿論当社webアプリ『おもち』も体験版をご用意しております!
まとめ
今回は2025年問題について軽く触れてきましたが、人手不足は本当に深刻な問題になってきています。介護や外食、農業、建設の様に外国人労働者を増やせればいいのでしょうが、専門性の高い職業である税理士業では弊害も多いです。
さらには2040年には人口が1,000万人も減少するとの予測も出ています。
現在すぐに実行できる対策として、人口が減少し、人手不足がさらに深刻化する前にDXを推進したいところです。今の人数で業務をこなせるように効率化しましょう。効率化したことにより出来た時間で教育体制を整え、未経験者を積極的に採用し、自社の教育制度で育て上げる。
良いサイクルが出来ればクライアントが享受できるメリットも増えより良い関係が築けます。
クライアントと共に成長出来る税理士事務所になるためのツールとして、当社Webアプリ『おもち』の導入も検討してみてください!